チューリップの王子様

「あぁー…終わったぁー…」


私が入れた紅茶を5杯飲み干すと同時に、机の上の書類全てを処理し終えたグレイ様

そして、そのまま机に突っ伏して寝る体勢に入ろうとする


「グレイ様…」


そんなグレイ様を止めたのはレインさんだった


「何?俺、眠いんだけど…」

「お休みして頂きたいのは山々なんですが……スミレ様がいらしてます」


レインさんの言葉にグレイ様がビクリッと反応した


「…会わなきゃ…だめ?」

「帰る気は無さそうですが…?」


二人で見つめ合って沈黙…


「あの…」


その沈黙を破ったのは私だった

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