チューリップの王子様
気づけば頬を伝う涙
私の中に収まらない想いが溢れて流れていく
「ふっ…うぅ…苦しい…よ…」
なんで好きになってしまったんだろう
駄目なのは分かってたのに
「痛い…クッ…痛いよ…ッ」
胸の奥がギュッと掴まれるみたいに痛む
痛い胸に手を当てて泣く
ひたすら泣く
すると、涙で濡れた頬に生暖かい感触が…べろり
「っ?!」
驚いて目を見開くと、レンガがベロベロと私の顔を舐めていた
「…慰めてくれてるの?」
「わふっ」
レンガは尻尾をフリフリしながら、私の顔を舐め続ける
「レンガっ…もう大丈夫だから…やーめーてー…」
私の顔面がレンガの唾液まみれになるよー!