チューリップの王子様
side:グレイ
「やっと帰った…」
最近、ほぼ毎日現れるスミレにぐったりな俺
毎回、毎回、激しいスキンシップを求めて来る
そんな姿を見せたくなくて、カノンには悪いけど外に出てもらっている
「さてと、スミレが帰ったことだし…カノンを呼び戻すか」
っと思っていると、外から騒がしい鳴き声が聞こえた
リンゴとレンガの声
珍しいな…あいつらがこんなに鳴くなんて
不思議に思い声のする窓の外を見る
そして、2匹が吠えてた理由を理解した
「カノンっ?!」
窓の外
中庭でカノンが倒れていた
俺は慌てて部屋を飛び出した