チューリップの王子様
「いい加減にしろ」
「え…?」
私の肩を掴み若干の苛立ちを見せるグレイ
「仕事の邪魔をするなら帰れ」
「えぇー!なんでー?!」
普通ここは狼に変貌してベッドインでしょ?!
「…そんなに仕事忙しいの?」
「王位継承の儀と婚約式のことで色々やんなきゃいけないことが山積みなの!」
王位継承の儀…
婚約式…!
私がグレイの妃になる日!
なんだ、その日の準備に忙しいのかぁ…
じゃ、仕方がないね
「じゃ、今日は帰るね。お仕事頑張ってね」
私のために頑張ってるなら、邪魔しちゃ駄目だよね!
そんなことを考えながら、るんるん気分でグレイの部屋を出た