チューリップの王子様
「昨日カノンさんが倒れたの知ってる?」
「あぁ、はい。風邪を引いたらしいですね?」
「グレイ様。必死の形相でカノンさんを部屋に運んだんですって。もちろん、自らの手で」
グレイが?
たかが、いちメイドに?
「あと、カノンさんを見るときのグレイ様の目!アレは恋する瞳よ。熱くて甘い視線…まさに恋する瞳!」
「グレイ様がカノンさんをねー…」
恋する瞳…?
グレイがメイドごときに?
あり得ない…
あってはいけない…
グレイは私の物です
誰にも渡さない…!!