チューリップの王子様

レインが少し弄るとカシャンッと音が鳴る

カノンに繋がれていた鎖がほどける

俺は素早く、力なくダランとするカノンを抱き抱える

そして、その隣でレインが診察を進める


「たぶん、風邪からの肺炎を起こしてます…治療します。部屋に運んで下さい」


レインに言われてすぐに立ち上がる


「ありがとう…スズナちゃん。カノンを助けてくれた皆にも"ありがとう"って伝えておいて?」


スズナちゃんの頭を撫でてお礼を言う

そして、カノンを抱え直して足早に城の中に入って行った

< 170 / 214 >

この作品をシェア

pagetop