チューリップの王子様

グレイ様が国民の前に姿を現すと歓声が湧く

その後ろにレインさん
そして、私が続く

私が姿を現した瞬間
会場がザワつくのがわかった

私のことを瞳のことを知っても好きでいてくれる人もいるが、大半の人はブラッド・アイに…私に怯える

グレイ様がゆっくり王様の前に進んで行く


すると、視野の端の方でキラリと何か光った気がした

気のせい?

儀式中によそ見はいけないとは思ったが、こっそり光った方へ目をやる


「……ぇ…?」


我が目を疑う
木の影に護衛用の兵がいる

その兵が銃を構えていた

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