チューリップの王子様
儀式はトラブルがあったため、短縮して行われることになった
国王である父様から、王位継承を意味する王冠を受け取る
そして…
婚約式になる
婚約式…言い換えれば
公開プロポーズみたいな物
俺が妃にしたい女の名前を宣言する
ただ、それだけの儀式
俺が定位置に着くと、各国から集まった王女達がよく見えた
王女達がいる席の先頭に気合いの入ったスミレがいる
自分が選ばれると思っているんだろうな…
残念だけどスミレを選ぶつもりは全く無い
俺が守ってきた秘密を…
大切なあの子を…
スミレは、渡してもいない合鍵を使って暴いた…
君は知らないだろうけど…
俺は怒ってるんだよ?