チューリップの王子様
突然の別れ
チューリップの男の子に出会った仮面舞踏会
あれから3年が過ぎた…
あれ以来私は、外に出ることはなかった…
いや、出来なかった…
唯一、外に連れ出してくれていたお母様が倒れてしまったから
「どうか、お母様をお助け下さい…」
今日も私は、夜空に向かって祈っていた
私は、もう一生ココから出られなくてもいいから…
どうか、お母様を…
すると、塔の扉が勢いよく開いた音がした
そして、階段を上がる足音
「お姉さま!!今すぐ来て!お母様が!お母様がっ…」
扉を勢いよく開けたのはリーノで、顔は涙でぐしゃぐしゃだった
リーノの慌てぶりで、なんとなく察してしまった
お母様…