チューリップの王子様
君の居ない日々 side:グレイ
「では、グレイ様…姉様をよろしくお願いします」
カノンの手術が終わった翌日
リーノ様が国に帰る
「大丈夫ですか?カノンを助けたこと…そちらの王はよく思われないですよね?」
俺が心配をすると、リーノ様が笑顔で言う
「大丈夫です!グレイ様は、姉様のことだけ心配して下さい」
ペコリと頭を下げると、リーノ様は俺が準備した馬車に乗り込む
それを確認すると、馬車の手綱を持つ運転手に話しかける
運転手は…レイン
「…リーノ様を頼んだ。対応は全てレインの判断は任せる」
「はい。承知しました」
レインは頷くと、馬車を走らせて行った