チューリップの王子様
私は、リーノと一緒に走った
お母様がいる部屋まで
「お母様っ!」
私たちが扉を開けると、私の目を見た使用人達がざわめいた
「なぜ、貴様がここにいる出ていけ…汚らわしい」
実の父
国王に、私は本当に汚い物を見るような目で見られる
「カ…ノン…リー…ノ。いらっ…しゃい…?」
使用人まで黙ってしまった重い空気を、お母様の弱々しい声がやぶった
お父様が私とお母様の間に立ち邪魔をする
それをするりとかわして、お母様の元に行く
久々に見たお母様は、痩せ細っていた
自然と涙が流れる