チューリップの王子様
色付く世界
「~~♪」
ボーッとした意識の中で誰かの鼻歌が聞こえる
聞き慣れた懐かしい女の子の声
「姉様、今日は快晴でお空が一面青色ですよ」
私を"姉様"と呼ぶのは妹のリーノだけ
じゃ、さっきに鼻歌はリーノが歌ってたんだね
でも、なんでリーノがここに居るの?
それより私…なんで生きてるの?
朦朧とした意識の中で考える
でも、うまく頭が働かない
ついでに体も動かない…
まるで、ずっと寝ていたみたいな感覚
動かし方を思い出すようにゆっくり筋肉を動かす
そして、なんとか重い瞼を開けることができた