チューリップの王子様
私が目を覚ましたことにより
国中が歓喜に沸き上がった
本当にグレイ様は国の意識を変えたんだって肌で実感した
まぁ、一部を除いて…ね
「古の言い伝えを覆すなんて、理解に苦しみます」
「根拠のない言い伝えより、身近の邪念を抱く人間の方が俺は怖いよ?…暗殺とかやってのけるし?」
「クッ…!」
現在城内の廊下
私に対して汚い物でも見るような目で見ていた大臣と、それを目撃したグレイ様が口喧嘩を勃発させている
「グレイ様…もういいです。あの、私は大丈夫ですから」
「本当に?…じゃ、嫌なことされたら絶対言えよ?」
「はい」
そう言って折角口喧嘩を止めたのに…
「破廉恥です!!こんな城内でイチャイチャと!少しは王としての自覚を持って下さい!」
「あのさー…大臣過剰反応し過ぎでしょ?目の前でキスしてる訳じゃあるまいし」
グレイ様と大臣様の喧嘩は止まらない
「大体、"子供""世継ぎ"言ってるくせに…矛盾過ぎ。子供なんてもっと破廉恥なことしないと出来ないよ?」
ニヤリと怪しい笑みを浮かべるグレイ様
意味を理解して奮起する大臣様