チューリップの王子様
お母様の葬儀が行われている時間
私は、1人塔の中でお母様の冥福を祈っていたら、塔の扉を開ける音がした
葬儀をやっている今
リーノが来るわけないし…
疑問を抱いていると、ノックも無しに私のいる部屋の扉が勢いよく開いた
「…だれ?」
現れたのは知らない男の人
聞いても答えない男の人は、私を見ながら唸った
そしてその目は、まるで品定めでもしているかのように見えた
「歳は、18。しかも、未使用。瞳は、アレだが…見た目は一級品だな」
私を、上から下まで舐め回すように見た男の人が言った
「本当にいいのか?」
いったい誰と喋っているの?
私には見えないが、その男の後ろに誰かがいる
私がその姿を確認しようと首を傾けたら、その前に後ろの誰かが前に出てきた