チューリップの王子様
人市場
今、私の目の前にいる男は、私を買った男ではない
今いる男は、人市場の商人のようで、私を品定めするとさっきの男に金貨を渡し、私を引きとって行った
そして、男によって連れて来られた場所は、薄暗い森の中
そこに、隠されるようにある場所…ここが人市場
周りには、女の人がいっぱいいた
その誰もが、後ろ手に縛られてボロボロな服を着せられている
私と同じ人達だと、すぐにわかった
そして、私より若い女の子が涙を流しながら売られて行く
あの子は、どうなってしまうのだろう
わかるのは、人としては扱っては貰えないということだけだ