チューリップの王子様
「カノン。この人は、レイン。俺の執事。大丈夫だよ?」
「驚すつもりは無かったんです。すみません。さぁ、中に入りましょ?」
私は2人に促され、恐る恐る2人の後を付いていった
この人…グレイ様はこの国の王子だったんだ
すれ違う人、皆が頭を下げていく
だったら、尚更わからない
なんで、私なんかをメイドに?
王子なら、もっと優秀な普通の人を選べるはずなのに…
まさか、表はこんな顔してるけど、裏ではすごく意地悪で鬼畜だったり…?
人以下の私なら虐めても、死んでも構わないってこと?
私の思考は、どんどん悪いほうに進んでいく
そして、まだ何もされていないのに、脅えてしまう
終わらない悪循環な私の思考
怖い…怖い…怖い…