チューリップの王子様

「すぐに信用して貰おうとは思わない。でも…徐々にでいいから…俺のことを信頼してくれたら嬉しいな」


ビクビクと脅える私に、優しく語りかけるグレイ様

その様子にますます混乱する私



信用…?

信頼…?

人市場に売られた時以来、私の中からその言葉は消えていた



信頼する心は、あの市場に…
ううん、違う…

お父様に売られたあの塔に…

落として来てしまった気がする

< 47 / 214 >

この作品をシェア

pagetop