チューリップの王子様

「グレイ様!そのメイドがブラッド・アイだというのは、本当ですか?!」


グレイ様が扉を開けて、最初に口を開いたのは40代くらいの髭を生やした男の人

大臣だった


「なんかの見間違いでしょ?」


興奮状態の大臣に対して、冷静な態度でグレイ様が言った


「うそよ!私、見たもの!」


グレイ様の言葉に食らい付いてきたのは、私を叩いた女だった


「じゃ、自分のその目で確認すれば?」


自信満々に言うグレイ様

何を言ってるの?
私の目はコンタクトをしていない今鮮血色なはず…

グレイ様の言葉を受け、女が私に近づいてくる

私はぎゅっと目を閉じる

すると、耳元で小さく囁かれる


「大丈夫。目を開けて?」


この声は…
グレイ様?

< 54 / 214 >

この作品をシェア

pagetop