チューリップの王子様

「もう、いいだろ?」


グレイ様が言うと女は、悔しそうに"申し訳ありませんでした"っと言って、部屋を出ていった

女が出ていったことで、この騒ぎはおさまった


そして、部屋に私とグレイ様とレインさんを残し、扉が閉まった


っと同時に、ベッドに倒れ込むグレイ様


「…?!」


さっきまで普通だったグレイ様がいきなり倒れれば誰だって驚く

1人でおろおろしていると、レインさんが口を開いた


「大丈夫ですよ。ちょっと、アルコールにやられただけです。グレイ様は、どうやらアルコールに非常に弱いみたいですね?」

「アルコール…?」


確かに、グレイ様の顔がほんのり赤い


「カノン様に飲ませた薬。まだ、調整が不十分で…アルコール度数が高かったみたいですね?」


薬…
アレは一体何の薬だったの?

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