チューリップの王子様
side:グレイ
あー…
頭がクラクラする
寝すぎなのか
アルコールのせいなのか
どっちでもいいけど、そろそろ起きないとなぁ
そんなことを考えていると、耳元にフガフガという鼻息がかかる
これは、レンガだな
そして、俺はゆっくり瞼を開ける
目の前には思った通り、レンガの大きな体があった
「おはよ。レンガ」
っと言いながら、レンガの頭を撫でてやる
そして、先ほどから耳に入る食器の小さくぶつかる音
きっとレインが食事の準備でもしてるのだと思い、気にして無かったが、そこに広がる光景に動きを止めた
レインだと思っていたのは、カノンだった
カノンが食事の準備をしていた