チューリップの王子様
「……グレイ様の想い人だから…なんて言えませんし…」
レインさんがぼそぼそと何かを呟いたが、小さくてよく聞こえなかった
「私のことは、呼び捨てで結構ですよ?グレイ様みたいに」
そう言うと、レインさんは困った顔をした
「えっと…呼び捨ては、なんか嫌なので…カノン"さん"っでいいですか?」
困ったような顔をしたレインさんは、そう言ってきた
まぁ、様っと言われるよりはいいかな…?
「はい。じゃ、それで」
私は呼び捨てでも構わないのに
レインさんって紳士な人だなぁ…
そんな会話をしている間に、グレイ様のお仕事が終わった