チューリップの王子様

「……グレイ様の想い人だから…なんて言えませんし…」


レインさんがぼそぼそと何かを呟いたが、小さくてよく聞こえなかった


「私のことは、呼び捨てで結構ですよ?グレイ様みたいに」


そう言うと、レインさんは困った顔をした


「えっと…呼び捨ては、なんか嫌なので…カノン"さん"っでいいですか?」


困ったような顔をしたレインさんは、そう言ってきた

まぁ、様っと言われるよりはいいかな…?


「はい。じゃ、それで」


私は呼び捨てでも構わないのに
レインさんって紳士な人だなぁ…


そんな会話をしている間に、グレイ様のお仕事が終わった

< 64 / 214 >

この作品をシェア

pagetop