チューリップの王子様
「ってゆうかさ、誰がブラッド・アイなんて言い出したんだろうね?」
っと言いながら、私の左目に手を添えるグレイ様
「俺は、血の色って言うより、チューリップの色だと思うんだよね」
そう思わない?っと笑いながら聞いてくるその顔で、"チューリップ"っというキーワードを言われてハッとした
どうして、気づかなかったんだろう
仮面舞踏会の時
チューリップをくれた王子様
あの人は…
グレイ様だったんだ
「ありがとうございます」
たぶん…グレイ様は人市場に居たのが、私だと解って助けてくれたんだ
仮面舞踏会の時も
人市場の時も
私を助けてくれた王子様
嬉しくて、止まってた涙が再び流れ始めた