チューリップの王子様

「美味しい?」


ムグムグと咀嚼しているリーノに聞く


「はい!とっても!」


口の中のハンバーグを飲み込んだリーノが笑顔で答えた


「ってゆうか、リーノいいの?ココに来て。お父様に止められてるんじゃ…」


リーノは、私が存在していないこの国では、第一王女…
つまり、将来的には王位を継承する存在

だから、お父様は私とリーノの接触を良く思っていない

たぶん、私に会ったことがバレたらリーノはお父様にキツく叱られてしまう

私が心配をしてると、お母様が口を開いた


「今日、お父様は他国に出張中よ。だから、大丈夫」


よかった…
私のせいで、リーノが怒られるなんて嫌だもの

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