チューリップの王子様

そして、パーティー当日

会場はココのお城のパーティーホールだった


「人が…いっぱい…居ます…」


人間不信だった時の名残で、あまりにも人が多い所だと緊張してしまう

こんな大勢の前でコンタクト外れちゃったら、どうしよう

うぅ…やっぱり怖い…


「カノン」


私が身構えていると、グレイ様が声をかけてきた


「余計なこと考えてるでしょ?…たとえば、コンタクト外れたら…とか?」

「…」


否定の言葉は出ません
だって、正解ですもの


「大丈夫、大丈夫。俺が側にいるから。心配ないよ」


無言でいると、グレイ様が笑って言ってくれた

だったら、私はグレイ様を信じるのみです

グレイ様が大丈夫と言うなら、心配ないと言うなら

それを信じます

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