チューリップの王子様
っとは、思ったものの…
やっぱり怖い
笑顔が引きつってなければいいな
「今日は、レインさんはいらっしゃらないんですね」
「えぇ、他の仕事を頼んでしまって。だから、今日はメイドのカノンです」
などと、会話をしているグレイ様の後ろにいる私で、小さく会釈をする
グレイ様が言った通り、私は本当にやることがない
だからなんとなく、会場を見渡すと1人私を見つめる人がいた
よく見るとその人は…
リーノだった
今にも泣きそうな目で私を見ている
そして、私の名前を呼びたそうな雰囲気
でも、駄目だよリーノ
こんな所で、私のことを姉だと言っては駄目
目で訴えると、リーノもわかってるらしく辛そうな顔をした