チューリップの王子様

『グレイ様へ

お水のことは、お姉様とお話出来たのでお許しします。
どうか、お姉様を幸せにしてあげてください。

P・S お姉様は、恋には鈍い方なので頑張って下さい。

ローザニア国・リーノ』


手紙を読み終え、綺麗に畳みポケットにしまう

リーノ様には、カノンに対する俺の気持ちが、バレてしまったらしい…

まぁ、でも
応援してくれてるみたいだし、よかった


「なんて書いてあったんですか?」


カノンが聞いてきた
ので、答える


「リーノ様は、姉のことが大好きで、姉の幸せを祈ってる…って手紙だったよ」


間違ってはないよね?

俺が説明すると、少し照れるように笑ったカノン


待っててね、カノン
リーノ様に言われたように、絶対に幸せにしてみせるから

< 94 / 214 >

この作品をシェア

pagetop