あの2日前


その後1時間くらい経ってから、春は急ぐように帰って行った。
俺はそんな春を玄関まで見送り、「ばいばい」と笑って手を振って春が玄関を出て玄関の扉が静かにガシャンと音を立てて閉まったのを確認してすぐに俺は腹を抱えて笑った。

母親は俺がおかしくなったと思い、玄関で笑い転げる俺の両肩を掴んで「仁!!仁!!もう、どうしちゃったのよ。」と心配そうに声をかけている。
なんか、何か分からないけれど俺の中の何かが切れた・・・音がした。

ブチッ。

「触るなよ!!ババア!!てめーも俺に殺されてーのか!!!」

まだまだ可愛い小学2年生の一人息子に「殺されたいか」と言われた母親は驚きと衝撃の何とも表現しがたい表情で俺を見た。
そのあと、恐怖に襲われた母親は俺の肩から両手を離しすぐに右手を自分の口に当てて「アッ・・・」と声を漏らした。
そのままお尻を床に落とし転げるように居間に向かった。

俺は玄関に1人残されて何事もなかったかのように2階の自分の部屋に行った。

「どいつもこいつもバカだ。殺すって言っただけなのに。まだ殺そうともしていない。なのにアイツらあんな顔してた。俺はもっと凄いことをするって言うのに。もっとおもしろい事を。」

何かに取り憑かれたかのように殺人に対し強く考えた。

将来的には春だけじゃなくうるさい母親も担任も自分の話ししかしない女子も俺に興味を持たない男子も全員まとめて殺す・・・と。

俺はこれから凄い事をするって言うのに、誰もそのことに気付かない。
みーんな、ただ単にバカなんだよ。

もっと俺に興味を持て。

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