秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*
―――……
「ふあぁ~…あ…」
あふ~ねむむむむ…。
まあ。もう十一時半だわ。
ありえない! まおにしてはありえない!
ねよーっと。
「かっくん寝よーよ」
「ああ…先寝てろ」
「えーなんで?」
目をこすりながら、ぺたぺたとかっくんのいるソファまで歩いた。
なんかいっしょけんめ読んでるね。なにかな?
「なに見てるの?」
「あ…おい」
ひょいっと横取りしてみる…と…。
「……?」
えー…。
何語? これ?
「ドイツ語だよ。お前読めねぇの?」
「うん。耳で覚える派」
「…まあそうだろうな」
で? なあにこれ。
ひっくり返してみても振ってみても分かんない。
「なんでもねぇよ。寝るんだろ、ほらそれ置いて」
「はーい」
ま、いいや。
眠いしもー…なんでもいいっ。