秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*

あくびを噛み殺しながらベッドにもぐりこんだ。


「ねえねかっくん」


「ん?」


「……」


「どうした?」


どうしようかな。

相談…してみようかな。

きっとかっくんなら的確な意見を出してくれる。


そう思って、勇気を出して言ってみた。


「バイオリン……」


「ん?」


「バイオリンやろうかな…」


「…!」


あたしの隣に入り込もうとしていたかっくんが、ぴたっと手を止めた。


「……それは…」


そして、そう言いながらぺろんと布団をめくって中に入った。

引き寄せられるままに、胸にくっついた。

しっかり冷房が利いてるから、くっついても暑くないよ。

さすがに薄手のブランケットだけどね。


「だって別に、雲隠れしてるわけじゃないもん」


「そうだな…」


「ダメかな」


「いや…? ダメだとは思わない。お前がしたいと思うならいいんじゃないのか」


「…うん!」


バイオリン好きだし、家や母様のほうの会社のこともあって続けられるかも分かんないし…。

それに……それに。


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