秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*
そんなん後回しだわよ。
とりあえず…!
「かっくん助けて…!?」
腕組んで見てないでさ、助けてよ!
てかどさくさまぎれにシュンも混じってない?
つんつん突いてない? え、なんで?
「ノリがいいんだ俺は」
「……」
ノリの問題でしょうかね。
―ひょーい
「お?」
『あ』
「そこまで。…で? 続きなんすか」
「ん? あ、ああ…。だからして…これ、お前の分の招待状。そこのお友達たちに渡したまえ」
「はん? しょうたいじょお?」
ひょいっとかっくんに助けられ…もとい、引っ張り上げられ首根っこを掴まれたまま、手渡された封筒の山の一つを手に取った。
「なになに…? ……『にちじ、あさってのあさから。ばしょ、ここ。これをもってるひとはきていいよ』……。バカにしてる?」
「してないよーだ」
してるでしょ。なにこれ。
幼稚園児ですかってーの。
「正式な招待状だもん」
「お前の手書きだろ」
「おとおさんに向かってお前!? ぼかぁお前をそんな子に育てた覚えはないぞ!」
子は……。子は親の背中を見て育つんだよ…。ふっ…。