秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*
つまり……いわゆる一般人?
御曹司ではないからして、必ずそれ相応のなにかが求められる。
かっくんの場合、それはバイオリンだと思うんだ。
かっくんには……きっとこれからも苦労かけると思う。
「かっくん」
「あん?」
ひしっと両手を握り、うるうると見つめて言った。
「ごめんね…」
ごめんね、かっくん。
「父様のせいで」
「……」
「……」
『……』
『……』
…うん。ごめんね?
いや、本当。
『……なんとなく微妙ね』
『気のせいだろ。第一俺たちゃなにしに来たんだ?』
『遊びに来たに決まってんだろー』
『んじゃ今なにやってんだよ』
『……マヒロの面白さを痛感してるところじゃない…?』
ハディさんハディさん。
真顔でそんなこと言わないでよ。
やあねもう。
じゃあ遊びましょ。なにして遊ぶ?
『はーい! あたし、琥珀ちゃんと遊びたいな』
『お散歩行ってみたい!』