秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*
「くっく…」
「あら…なにがおかしいのウィーン版楓」
「だからシュンだ」
「同じじゃない」
「どこがだよ」
噛み合ってねぇ会話のおもしれぇことおもしれぇこと。
料理にもそろそろ飽きてきた頃だった。
『それではデザートを並べましょうか』
頃合いを見計らってか、進行役のような男がマイクでそう言った。
『デザートですってよ! なにかしらね?』
「ね、今なんて?」
「デザートだと」
「まあ素敵❤」
女というのは…どうもデザートという響きが好きらしい。
カリン、ハディを始め、メイリーもリジュも目を輝かせ始めた。
『あれ…?』
『あん? どうしたアッシュ』
『いや…今さ…。あ、やっぱり』
はあ?
勝手に解決しているアッシュに思わず首を傾げる。
『マヒロ達が…さっきのVIPに入ってったぞ』
『え?』
マヒロ達がか? そりゃねェんじゃねぇのか。
一応主催側だぞ。
『なんか……マヒロ、体調悪そうだったけど』