秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*

「くっく…」


「あら…なにがおかしいのウィーン版楓」


「だからシュンだ」


「同じじゃない」


「どこがだよ」


噛み合ってねぇ会話のおもしれぇことおもしれぇこと。

料理にもそろそろ飽きてきた頃だった。


『それではデザートを並べましょうか』


頃合いを見計らってか、進行役のような男がマイクでそう言った。


『デザートですってよ! なにかしらね?』


「ね、今なんて?」


「デザートだと」


「まあ素敵❤」


女というのは…どうもデザートという響きが好きらしい。

カリン、ハディを始め、メイリーもリジュも目を輝かせ始めた。


『あれ…?』


『あん? どうしたアッシュ』


『いや…今さ…。あ、やっぱり』


はあ?


勝手に解決しているアッシュに思わず首を傾げる。


『マヒロ達が…さっきのVIPに入ってったぞ』


『え?』


マヒロ達がか? そりゃねェんじゃねぇのか。

一応主催側だぞ。


『なんか……マヒロ、体調悪そうだったけど』


< 83 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop