秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*

……癖っつーか習慣なんだよ…。


いつも寝る前に、真裕は無邪気にキスを求める。

まるでそれが寝る合図のように。

だからつい……。


「かっくん……まお寝る…」


と言われ、「ん…」と返事と共にこう…。

風が吹くように自然な流れで…。


…ちょうどそこで入ってくると思わねぇだろが。


『してたの? ねえねえしてたの?❤』


『知るか。第一お前ら何しに来たよ』


『おめーらが入ってくのが見えてさー。マヒロはなんか体調悪そうだったし、気になって



だからってぞろぞろと全員で来なくてもいいだろうに…。


思わずため息をついた。


「う…。……かっくんお水…」


「水? …おい、水」


「へいダンナっ」


「はあ…。冷たいタオルがほしい」


「タオル? …おい、タオル」


「へいダンナっ。……なあ、これ前も似たようなことやらんかった?」


気のせいだ。


「真裕…大丈夫か?」


「うんー」


「義父(おやじ)さんもさっき来たし、お前もう休んでろ」


「え…。来たの父様」


来てほしくなさそうだな。


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