Strawberry & Happy Birthday
「そうだ。君の言うとおり俺は腰抜けだよ。誰のおかげでもない君のせいでね。
俺の完璧な人生に君が泥を塗りたくった。
君一人を消すなんて朝飯前だが、そのくらいで俺の気が済むとでも思っていたのかい?」
…ふん。
何が完璧な人生だ。
やっと本性表したわね雀蜂野郎。
「それはこっちのセリフですよ。私は今この瞬間にでもあんたに殴り掛かりそうな勢いなんですからね。知聡をあんな風に追い詰めたこと…私は絶対に許さない!!」
「…全く、理解に苦しむ。長倉君のことは君や彼の自業自得--」
「-っ!!あんたが…!!あんたなんかが…知聡の名前を口にするな!!」
これ以上あんたなんかに知聡を汚されてたまるか!
確かに私は、知聡の気持ちを理解してあげられなかったけど…っ。
だけど私は誰よりも知聡の優しさを、強さを知ってる。
利用するだけ利用したお前が、何にも知らないお前が、知聡を語るな!!
「…まぁ、このパーティーは俺にとって通過点、いや出発点とでも言おうか。だから今日のところは何もしないよ。安心して楽しむがいい。
…あぁ、それから、そんな顔でパーティーに出席しないでくれよ。俺は一向に構わないが、君の愛しの常務が恥を欠くことになるからね」
嫌気が差す微笑を浮かべながら奴はパーティー会場へと戻って行った。