Strawberry & Happy Birthday
No.10 疑い
「明日の昼は決戦だな…」
何が起こるかわからないし、準備しておくのに超したことはない。
いつもの倍以上の筋トレをした。
素振りや型の練習もしたかったけど、ここ道場じゃなくマンションだしそこは自重した。
それにしても…。
「私、少しは大人になったんだなぁ…」
あいつと会ったら絶対、挨拶よりも先に手が出ると思ってた。
でもちゃんと自分を抑制できた。
ハラワタが煮え繰り返るようだったけど、普通に会話もできた。
あいつの前で作り笑いも出来るようになれるだなんて。
昔じゃ考えられないことだな…。
でもこれって、私、前に進めてるってことだよね。
それもこれも全部課長のおかげ。
だからこそ、課長は絶対に守る。
何が何でも!!