センチメンタル•パレードの終わりに
踏切の向こう

「…事故だったの」


ミナノがぽつぽつと、喋り出す。


俺の隣にはもう一人、椅子に座って一緒にミナノの話に耳を傾ける男がいる。


見た感じ、スラッとした長身で30代後半から40代前半くらい。

整った黒髪に白髪が混じってるのが見える。

黒いパンツスーツで
白いワイシャツに紺色のネクタイ。
ジャケットが椅子の背もたれにかけてある。

明るい茶色の瞳が、
あくまで上品に異国の雰囲気を漂わせる。


なんか…なんだろうな…?

俺はこの人を知っている…?

とにかく会うのは
初めてじゃない気がした。


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