センチメンタル•パレードの終わりに
「…私は別に、奇跡が欲しかった訳じゃないんだ。」
「え…?」
「私の一生は短い…わかるだろう?」
「あ…猫、だからっていう…コト…?」
「そうそう。…多分そんなに、長くないんだよ。」
「……」
「ミナノにとってはたったの2ヶ月間だったろうけどね…
年をとった私にとっては
半年にも、それ以上にも感じるんだよ。」
「でもまだ…まだ大丈夫だろ?」
ふふ、と男は笑う。
「そうだなぁ…まぁ今すぐっていうわけでもないだろうけどね。」
「じゃあ…結局、何がしたかったんだよ?」
「うーん…それがね、よくわからんのだよ。多分…っていうのはあるけれど。」
よくわからんのに
人間になってみせたのか…
「多分ね…お父さんになりたかったんだろうなぁ、私は。」