センチメンタル•パレードの終わりに
いってらっしゃい
「ノロぉ、ごはんだよーぉ」
「ニャーー…」
ミナノに器いっぱいの朝飯をもらって
幸せそうな猫。
「ミナノ、今月の電気代安かったじゃん。
節約がお上手で。」
俺はポストから出してきた封筒やら何やらを
テーブルの上に置く。
「猫、やってんなぁ。」
ピクッとノロの耳がこっちを向く。
「ネコが猫被ってんなぁ、って言っただけじゃーん」
「何が?ノロの事?」
「ん。別にいいけど…
で、電気代浮いた分でラブホでも行く?なぁ、行く?」
「行かないよばかぁ」
「ニャーーン」
「ほら、ノロも反対だよねー?」
「む、生意気なネコめ~」
「ニャー…」
「俺の方が年上だぞ、もっと敬え、だって。」
「ははーん。…あっ、時間ヤバいし。」
「えっ、もう行くの?」
「今日さ、俺の学科だけ朝早いんだよね。
一緒に行く?」
「行くー!」
玄関でバタバタするミナノ。
「あっ、待って!」
「あぁ?」
「ノロ!いってきまーす!!」
「…いってきます。」