記憶のつぶ
思
バタバタと幸の家族の時間が動き出したようだった。
俺はあれ以来会っていない。
田舎町だから情報はどんどん入ってきて‥勝手に耳から脳へと伝達された。
ただ細かい事はさすがに入ってこない。
幸が克哉に連絡をとったのか―‥とか。
とか。
相変わらず俺は変わらない毎日を送っている。
幸がいなくなった時と変わらずに‥
仕事して、
帰って、
飯食って、
寝て。
何も変わらない。
「裕一郎さん。」
飯いかないすか?のジェスチャー。
もぅ昼飯の時間になってたのか。
「おぅ‥」