記憶のつぶ

「ほら見てみたら。」


言われるがままに私はかかってる服を見た。
「どれでもいいわよ。遠慮せずに。」
可愛いとは思う。


克哉さんはネットで色々買ってくれた。『これ、いいんじゃない?』と選んでくれて、


自分で選ぶ事がなかった。

わからない‥

「どう?気に入ったのあった?」
私はどうしていいかわからず、首を横にふった。

「そう。

ちょっとお茶にしましようか?いつもより歩いて疲れたでしょ。」


アイスコーヒーが二つ並べられる。

「ふぅ‥」

お母さんはゴクゴクと飲むと生き返ったようだ。
わたしもこくんっと飲む。
苦い。
「あら、シロップとミルク入れなくなったの?」
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