記憶のつぶ
「あ、はい。」
朋ちゃん、と呼ばれたその人は笑顔も可愛い。
「幸、大丈夫だったの?」
「はい‥」
なんだかキラキラして近づきにくい。
「朋ちゃん―‥あのね‥‥」
母はこそこそっと説明する。
『少し聞きました。』と少し聞こえてきた。
なんだかなんとも言えない思いが込み上げる。
私は視線を棚に戻した。この人達にも負けない位可愛い人。
『朋―‥か。』
「じゃ、幸またね。」
ハッ―‥
「うん。」
にこっと去って行った。
「幸〜帰るよ。」
『朋ちゃんの方が可愛いじゃん。なんであたしなの?』
『お前なぁ〜‥付き合うってそんなんで選ぶんじゃないだろ‥』
頭痛い‥‥‥‥‥‥