記憶のつぶ


あ、‥‥

裕一郎さんが遠くで読んでる。


その瞬間倒れた。




―‥―‥‥‥

『だから、何もないって‥』
『じゃ、なんで男が電話にでた?』
『同級同士で飲むって言ったじゃん。きちんと男もいるよって言った。』
大きなため息がでる。この質問帰ってから延々‥‥
もぅ3時間くらい‥‥?
そろそろ日も変わるだろう。


アパートに帰ると克哉がいた。空き缶が小さなテーブルをうめつくすんじゃないかと思う位のり、一人出来上がっている。


あたしは実家帰りで疲れていた。

早く眠りたい。


『聞いてんのか!?』

『だから何もないって。』

シャワー浴びたい。化粧落としたい。


悶々としてきた。


『誰かにさわられたんじゃねぇの‥?』

後ろからギュッとする。

うわっ!

『なんだよ‥』

あまりの酒臭さに突き飛ばしていた。


『やっぱり誰かとやったんじゃねぇのかよ‥』


その瞬間切れた。

『してないわよ。
そんなホイホイする女じゃない。


あたし束縛する人駄目なの。

別れましょ。』


もぅいい加減に駄目だった。

眠いし、同じ質問続くし、信じてくれないし。
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