記憶のつぶ
「小岩さん。あら‥寝ちゃいましたか。」
「えぇ‥」
すやすやと気持ち良さそうに寝ている。
「退院はもぅいつでも大丈夫ですが、お昼食べてからにしますか?どうします?」
母はちらっと幸の見て、
お昼は食べずに何か好きな物でも食べさせたいと思ったが‥
ちょっとこの様子を見ては‥無理‥
ほんの一瞬でこの睡眠の深さ‥
「お昼を食べてからにします。」
「わかりました。」
にっこりと天使は微笑み出ていった。
「あっ‥こんにちは‥」
「あら、裕一郎くん。」
「わざわざありがとう。
でももぅ退院できるみたいなのよ。寝ちゃってるけどね。」
ー‥
「あれ‥?裕一郎‥‥?」
知った顔が増えている。
「起きたの?大丈夫?」
「うん‥」
まだ体が重いけど‥
「なんか買ってくるわね。お客様にお出しするもの何もないし。」
「何もいいですよ!!」
そんな裕一郎の声は聞こえてるのか、聞かずなのか早々と出ていった。
「どうぞ。」
「おぅ‥大丈夫か‥」
「うん。ごめんね‥」
裕一郎はマジマジとあたしをみる。
「なに‥?」
「幸‥お前‥記憶が。」」
片言ですか。ちょっと笑える