SPIRAL GAME
「ねぇ…アンタのIMITATIONって何なの?」
「あ 俺も気になる!」
「え……フル…」
「フルート。 安らぎや癒しを与える治癒スキルのIMITATION」
和音の言葉を遮るように蓮が声を出す。
頬杖をつきながら和音を横目で凝視する。
「ちがう?」と聞かれ慌てて首を振る和音に蓮は柔らかな微笑みを浮かべて良かったと囁いた。
麗は残念そうに笑顔を浮かべてあーあと嘆息した。
「何で…わかったの?」
「んー 俺達は占い師だしね? あとは霊が教えてくれるし」
「麗くんが?」
「霊。 幽霊のコト。 頭大丈夫?」
蓮は呆れた顔をして人差し指を立てた。
途端に指先から青紫の小さな炎が燃え上がった。
和音が小さな悲鳴を上げると麗がクスクスと笑った。
蒼也も目を見開きながら炎を見つめている。
麗も指先から赤紫の炎を小さく揺らめかせる。
「俺達のIMITATIONは占い師と霊能力者。因みに護身術と言うわけで銃も扱うよ」
「そこらへんに浮いてる霊は何でも知ってるから教わるんだ」
「占えば未来でも何でもわかるしね?」
にこやかな麗は火の玉を三つほど浮かばせて遊んでいる。