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チーム



卒業試験という言葉に疑問を抱いた秋はどこからか取り出した拡張機を翳しボヤけ声を張り上げた。


「卒業試験って…どういうコト…?」


真隣にいた和音の耳には秋の言葉より耳鳴りが響いていた。和音だけでなく麗や蓮、美華 、璃亞、秋の傍にいた生徒には耳鳴りがもれなくプレゼントされていた。
蓮は顔をしかめて秋の頬をつねった。
秋は言葉にならない言葉で離せと訴えるが蓮は頬を離さず秋を睨み付けたままだ。
麗はため息をつきながら蓮とは逆の頬をつねりながら黒い笑顔を浮かべていた。


「秋~ 耳潰すき~~?」
「フザケルナ このバカ…」
「ひにぁ~…」


ギリギリとご丁寧に効果音を付けて頬をつねる二人は怒りゆえの笑顔が顔にへばりついている。
秋は和音に助けを求めるように手を上下にバタつかせる。
和音はそんな秋が可愛すぎて真っ先に助けに行った。
双子から秋を救出した和音は二人を宥めるべく口を開く。


「落ち着いて二人とも! 秋だって悪気があった訳じゃ…」
「へぇ~ 和音ちゃんは秋を庇うんだぁ~」


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