SPIRAL GAME
GAME
ぶわぁ!
寿潟の合図が上がった途端、突然校庭に巨大な竜巻が現れた。
その竜巻は和音達の方へ向かってくる。
あの中に入ったら傷どころか命まで落としかねない。
一瞬にしてその事を悟ったチーム花音は その場をひとジャンプで飛び退いた。
その時和音だけが違う方向へ飛んでしまった。
着地した和音に向かっていつの間にか現れたもう一つの竜巻が襲いかかる。
璃亞と美華の和音を呼ぶ声が響き渡った。
…目をきつく閉じた和音の肩に何かが置かれた。
恐る恐る開いた目の前には麗と蓮が立っていた。
その手には占いのカードと短銃二丁が握られていた。
迫っていた竜巻は跡形もなく消え去っていた。
「気をつけな和音ちゃん?」
「自分の体は仲間に護ってもらえ」
麗と蓮は和音に優しく微笑んでから竜巻の発生源へと視線を流した。
そこには見たことの無い数人の男女がいる。
皆下を向いている為に顔は見えないが微かに口が動いているのはハッキリ分かった。
双子はアイコンタクトをとると和音の手を引いて後ろに飛び退く。
瞬間、双子が立っていた場所から光の茨が姿を表した。
光のと言ってもどす黒い紫色だ。
蓮はため息をつきながら眉を潜めた。