SPIRAL GAME

迷路



「その時に蓮が吹き飛ばされちゃってね~。 そっちに気が行っちゃって…いや 油断したよ~」


麗はニヤッと歯を見せていつも通りに笑った。
教師達の狂気を感じ取った双子は一目散に教室に向かったらしいが先回りをされ、バットで殴られたらしい。
動けなくなった双子をいたぶるようにして大人達は次々に暴力を繰り返してきた。
痛みや精神面で蓮が耐えきれなくなった時、仕方がないので麗が霊の力を借りてその場を切り抜けたのだ。

事情説明をしているとき、教室の扉が乱暴に開かれた。
そこに立っていたのは担任の緋子だった。


「お前ら 今夜のSPIRAL GAMEの内容 貼り出されてるぞ」


緋子の言葉に麗は目を細めて蓮の手をきつく握り締めた。
悔しそうに歯を食いしばる麗を見ていられなくなった和音はその場を逃げるように掲示板を見に行った。


―第二回 SPIRAL GAME―

~知力ゲーム~

参加チーム
・チーム花音
・チーム双影
・チーム友蘭

ZEROバッチ獲得数
・一位…四個
・二位…二個
・三位…一個

――以上――



「…な 麗くん達は怪我してるのに!!」
「最低 この学園…」
「"知力ゲーム"…厄介なことになりそうね…」


和音と璃亞、美華は口々に学園に対する文句を口にした。


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