SPIRAL GAME
黄色い月が漆黒の空の真上に浮かび上がる時刻。
前回と同じようにスカーフを巻いて会場に来たチーム花音の三人。
知力ゲームと言うだけきっと頭を使うのだろう。
璃亞には皆無すぎて残りの二人に丸投げ状態だ。
苦笑いしている和音の視線の先にチーム黒漆が話し合いをしているのが見える。
チーム黒漆、それは静流をリーダーとした同じクラスの積木かるた(ツミキ カルタ)と彼女の弟の積木 双六(ツミキ スゴロク)が集う怪しげなチームだった。
肌に感じる何かに和音は身震いした。
不安そうに眉を潜めたとき後から目を塞がれた。
驚きに手を上下に振る和音の耳に聞き慣れた声が入り込んできた。
「麗くん 蓮くん」
「「よくできました」」
二人は左右から挟み込むように和音の腰に手を回す。
異性に密着されて和音の顔は赤く染まってしまった。