SPIRAL GAME


その場を逃げ出そうと必死に暴れる和音の耳に麗は息を吹きかける。
鳥肌と同時に足から力が抜けてしまいその場に座り込んでしまった。
そんな和音を見て双子は可笑しそうに笑っている。
和音が頬を膨らませながら二人を睨んでいると二人の顔面に巨大な岩が吹っ飛んできた。
ぶつかる寸前、双子はお互いの顔に迫った岩を銃弾一つで粉々に粉砕してしまった。
銃を構える瞬間を見ていない和音は目を丸くした。


「璃亞ちゃん あっぶなぁい~」


もう一度飛んできた岩は簡単に避けられてしまった。
仲良くじゃれている三人はさておき和音は美華に起き上がらせてもらった。

璃亞の声が夜空に響き渡ったとき、スピーカーから嫌なノイズが入った。
瞬間、会場は緊張感がある雰囲気に包まれた。


「コレより…第二回……SPIRAL GAMEを始めます」


寿潟の声が聞こえた瞬間、会場に灯っていた光が一瞬のうちに消え去ってしまった。
直ぐに光は灯ったが辺りは薄暗く壁が敷き詰められていた。
後ろにいる璃亞と美華に状況を聞くとお互いわからないと答えた。
無理もない…と和音が肩を落とした時、寿潟の声が再び聞こえた。


「今回の知力ゲームは迷路をクリアしていただきます」
「迷路?」
「途中 出題される問題を解きながらゴールを目指してください」


検討をとだけ残し寿潟の声は聞こえなくなった。


"知力ゲーム スタート"


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