パラレルライン
「わ〜ほんとだぁ〜一緒に登校してるしぃ〜〜」
「あやつ、やりよるな」
この教室の窓から見えたのは、龍太郎と百合が隣に並んで歩いている様子。
遠くて表情まではわからないけど、なんだかいい雰囲気。
「てゆーかぁ、いつの間に距離縮まってるしぃ〜!」
「ビバ!夏マジックか?」
「ははは…」
夏マジックってなんじゃそら、明菜。
龍太郎と百合のふたりは、あの花火大会以来、お互い急接近したみたい。
メールも電話もしてるって、龍太郎に散々聞かされた。
全く、調子いいんだから…
全部あたしの手柄だっていうのに、何もお礼とかしないしアイツ…